こんばんは。
うーです。お久しぶりです。
2008年に制作された「おいしいコーヒーの真実」という映画を見たので、その内容と私が感じたことを書いていこう思います。
本記事では、以下の順で書いていきたいと思います。
1.映画「おいしいコーヒーの真実」のあらすじ
映画「おいしいコーヒーの真実」は2008年に制作された映画です。
1990年代~2000年代前半のコーヒー生産者の実態・歪んだ資本主義社会により作り上げられてしまった貧困問題を描写したものです。
コーヒーは世界で日常的に飲まれる飲み物であり、全世界の1日当たりの消費量は20億杯以上と言われています。その市場規模の大きさから、コーヒーは別名「ブラックゴールド」と呼ばれています。
コーヒー豆は一次産品の中では、石油に次ぐ国際的な貿易商品です。
しかし、コーヒー豆生産者は貧困・飢餓に苦しんでいます。
なぜ??こんなことが起こってしまうのか。ということを踏まえながら、行き過ぎて歪んだ資本主義社会に異を唱え、かつ、私たち消費者に気付きを与え、視野を広げてくれるドキュメンタリー映画です。
※一次産品:一次産品とは加工前の原料のことを言います。例えば、米、小麦、原油、銅などです。加工後の商品は二次産品と呼ばれます。
2.映画の内容
映画の中で、私が衝撃を受けたことを以下、3点書きます。
1.コーヒー豆の値段・決まり方
エチオピアで生産されたコーヒー豆は高品質であり、高級品であると作中で触れられていますが、生産者の売値はなんと1kg0.24US$です。(日本円で約28.8円)
当時ヨーロッパではコーヒー一杯が3US$(日本円で約360円)で売られていました。
ちなみに1kgでコーヒー80杯飲めると紹介されていたので、生産者の1kg当たりの売値を80で割り、1杯の値段を求めると36銭になります。(銭?ってなに?為替か!!って突っ込みたくなります)
以上のように考えるとエチオピアでの豆購入時から我々消費者の下に届くまでの間に価格が約1000倍になっています。
また、コーヒー豆の価格は主にニューヨーク・ロンドンの市場価格によって変動しています。
次の章では、なぜ生産者から消費者に届くまでの間に1000倍も価格が高騰するのか説明します。
2.コーヒー豆が安く買い叩かれる理由
コーヒー豆が安く買い叩かれる理由は、生産者から消費者に届くまでの間に多くの仲卸業者が存在するからです。
作中では、焙煎業者に届くまでの間に6つもの仲卸業者を介し、そのために中間コストが高くなると表現されていました。
各仲卸業者が潤沢な利益を得るために、生産者から法外な安い値段で買い叩いています。
そのため、仲卸業者を減らすことが出来れば、およそ6割ものコストを削減し、生産者の利益を増やすことが出来るのです。
3.コーヒー生産者の現状と取り組み
コーヒー豆生産者の現状は悲惨なものでした。
コーヒーを売ってもわずかなお金しかもらえないため、子供たちは学校に通うことが出来ないだけでなく、そもそも食事もまともに摂ることが出来ず、飢餓問題にまで発展していました。
その結果、エチオピアでは毎年700万人以上が食料援助を受けています。
作中の映像では、穀物??のようなものを渡されるのみでした。
現状を変えていくために、エチオピアオロミア州のコーヒー豆の生産者の代表であるタデッセさんが立ち上がります。
仲卸業者の介入を減らすために、生産者から直接焙煎業者に売るという新しい売却ルートを探し始めたのです。焙煎業者の中には、コーヒー豆生産者の実態を知り、タデッセさんの活動に協力的な方も居て、実際に新規ルートは少しづつ開拓されているように見えました。
しかし、歪んだ資本主義社会の流れは完全に変えるには依然として多くの時間がかかりそうです。
3.私自身が感じたこと
私はコーヒーが好きです。
自分で豆を買って挽いて飲むコーヒーは最高です。
挽きたての豆の香りが心地よく、心が穏やかになります。
そして、コーヒーを飲んだ後の頭がシャキっとして、集中力が高まる感じが最高です。
この映画から気付きを得ることが出来ました。
私が飲んでるコーヒーは農家さんが汗水流して作った代物であるということ。
農家さん、その家族は苦労に対して真っ当な対価をもらえていないということ。
私は平和な世界に生きているということ。
学校には当たり前のように通える、お腹が減りすぎて栄養失調で死ぬこともない、色んなものも食べれる、体調が悪くなってもすぐに病院に通える。
なんて私は恵まれてるんだって思いました。
作中では、コーヒーがあまりにも買い叩かれた結果、コーヒー農家がコーヒーよりも高値で売れるチャットというアメリカ・多くのヨーロッパ諸国で禁止薬物に指定されている麻薬植物を栽培したり、栄養失調で体調を崩した子供が治療を受けられないというショッキングなシーンも多かったです。
私たちが当たり前のようにコーヒーを飲めているのは、このような普段は目立たないところで働いている人が汗水流して頑張ってくれているからではないでしょうか。
私は、お金持ちでも有名人でもないので、社会にびっくりするような影響を与えることは出来ないけども、少しずつ自分のやれる範囲で世界の格差問題の解消に取り組んでいきたいとこの映画を通し感じました。
作中でもありましたが、フェアトレード商品の購入は私が微力ながらでも、このような問題を解決するのに一役買う行為の一つです。
4.フェアトレード商品とは
フェアトレード商品とは、生産者に相応な利益が入るように無駄な中間コストを出来る限り、抑えた商品です。
私は今まで、フェアトレード商品はお高いイメージがありました。今まで売られているものに生産者への利益分の値段が上乗せされると誤解していたからです。
実際にAmazonで検索してみると私がKALDIで普段購入している豆とほぼ同等の価格のものを見つけることが出来ました。
同価格帯でフェアトレード商品を購入できるなら、フェアトレード商品を購入したくなりました。
フェアトレード商品にはコーヒー豆以外にもチョコレート、紅茶、バナナサッカーボールなどの商品があるそうです。
5.フェアトレード商品のデメリットとは
ここまで読み進めて頂いて、フェアトレード商品って買うだけで社会貢献出来ちゃうし、なんだか気分も良くなる素晴らしいものに思えてきますよね。
でも、フェアトレード商品にもデメリットがあります!!
そもそも選べる商品に限りがある。
どこにあるのか分からない。
値段の高いものが多い。
例えば、コーヒー豆を例に挙げるとKALDIには豆の種類がたくさんあります。
しかし、フェアトレード商品の豆は2種類しかありません。コーヒーにこだわりがあって、〇〇産のコーヒーを飲みたいってなってしまうとフェアトレード商品からは選べない可能が大きいです。
Amazonでもフェアトレードのコーヒー豆を探しましたが種類が少なく、値段が高いものが多かったです。
普段買っているものと同じ価格帯のものを買おうとすると選択肢がほとんどないです。
また、スーパーで買い物をしていても、フェアトレード商品なんて見た記憶がありません。
このことからも、フェアトレード商品の市場規模が小さいことが分かります。
6.まとめ
「おいしいコーヒーの真実」という映画を通して、私が普段の生活では感じることの出来ない世界の貧困問題であったりとか、コーヒー農家さんの厳しい現実について知ることが出来ました。
私は少しでもこのような格差問題はなくなってほしいと思うので、経済的、かつ、自分にとって無理のない範囲でフェアトレード商品を購入して、世界の貧困問題に協力していきたいと思いました。
ちなみにこの映画はAmazon Prime会員なら無料で見ることが出来ます。
(宣伝ではありません)
ここまで読んでくださってありがとうございました。
今回見た映画に心動かされたのでせっかくだったらこの気持ちを文章化して、色々な人に知ってほしいと思ったから書きました。
次回更新した際にもまた読んで頂けると幸いです。
どうもありがとうございました。